シロ吉物語 其の一

こんにちは、猫丸庵の女将です。

2023年4月6日に我が家に迎え入れた元野良犬のシロ吉くんの話をしたいと思います。

ベッドでゆったりするシロ吉を見つめる猫のシロw

ホント、話せば長いので(笑)、シロ吉くんの事を知りたいという方がいらしたら、お付き合いいただけたら幸いです。

長いですよー!

それでは、はじまりはじまり~

シロ吉が映像として残っているのは、2020年2月

お散歩中のサンゴに近づいてきたシロ吉、私が近づいたら凄い勢いで逃げていきました。
とっても警戒心が強く、人間に近づくことはないという印象でした。

そんなシロ吉は、サンゴの犬友のりんちゃんという雌犬と仲良くなり、恐らくりんちゃんが散歩でフリーになっている最中にイイ感じになり、りんちゃんはシロ吉との子を4匹産みました。

子供が産まれた頃にはシロ吉は朝夕のりんちゃんのお散歩時は一緒に散歩をし、他の時間はりんちゃんたちの小屋の近くでご飯を食べたり(りんちゃんの飼い主さんがシロ吉にもご飯を用意してくれた)、週に2日くらい姿を見せないこともたまにありましたが、子供たちが気になるのか?ほぼりんちゃん家の近くで過ごしていました。

私は、愛犬サンゴとの朝のお散歩でりんちゃんたちと会うので、自然とシロ吉にも毎朝のように会っていました。

我々の近くを付かず離れずといった様子で同行するシロ吉、オヤツも投げたら食べてくれるようになり、シロと名前を呼ぶと反応してくれるようにもなってくれました。

大きさも同じくらいなので、サンゴと仲良くなってくれたら、白黒カップル美男美女!なんて想像しましたが、手術済みのサンゴには興味無しのご様子でした。

野良犬時代のシロ吉
りんちゃんの飼い主さんとりんちゃん一家と行動を共にする野良犬時代のシロ吉

白くて大きな身体で一見怖がられてもおかしくない見た目のシロ吉ですが、ゴミも漁らず、人や犬にも吠えず、なるべく人に関わらないようにして過ごして、野良犬として生き延びてきました。

目立つ身体なので、中城村の海沿いで畑仕事をしたり通勤する人には、よく目撃され、多くの方からシロと呼ばれていたようです。

facebookの迷子犬情報グループのような所で、シロ吉の写真を見かけたこともありました。

facebookに投稿されていた写真▼

<迷子犬と思われたシロ吉・中城村奥間近辺>

シロ吉の行動範囲は広く、中城村内だけでなく北中城村でも目撃されていたようです。(後に判明しましたが、那覇市の新都心辺りまで移動して中城村に戻ってきたりしていました。)

シロ吉は、もともと群れで暮らしていた野良犬で、1匹また1匹と仲間が捕まっていく中(野良犬は住民からの通報によって捕獲され、動物愛護管理センターへ送られます)、その群れの最後の1匹となった子のようです。

雌のパートナーがいて、その子との間にも子供が生まれ、その子供を育ててました。

どこからみつけたのか、弁当のガラを拾ってきてシロ吉が子犬の所に運ぶ姿も目撃されたりしていました。

そんな姿を心配された方がパートナーと子供たちは保護できたのですが、シロ吉だけは捕まえられず、その子たちが飼われているお宅に、りんちゃんちと同じように週に何度か顔を出し、お散歩に一緒に行って帰って来てご飯をもらう生活をしていたそうです。(同じ中城村の南浜という地域でのお話)

つまり、シロ吉には2つの家族が中城村に存在します。

すごいな、シロ吉!(笑)

その2つの家族以外に、犬好きの方が定期的に現れるシロ吉に、ご飯を置いてあげたりすることもあったそうで、色々な場所でご飯をもらい、シロ吉はひっそりと生き延びていました。

2021年1月25日、こんな感じで野良生活を送っていたシロ吉に悲劇が起こりました。
シロ吉は捕獲され、動物愛護管理センターへ送られてしまったのです。

実際の通知のキャプチャ

シロ吉が捕獲される姿を、りんちゃんの飼い主さん(旦那さん)が見かけていたので、すぐに捕獲された事を知りました。

ワイヤーをかけられ捕まったシロ吉は、ワイヤーを食いちぎって逃げようと必死に抵抗し血まみれで酷い状況だったそうです。決して捕まることのなかったシロ吉が、ついに捕まってしまった瞬間でした。

もちろん、その犬はうちで面倒を見ているから見逃してと言っても、市町村に登録されていないシロ吉を開放してもらうことは出来ませんでした。

動物愛護管理センターに、その犬は知っている犬だからと譲渡をお願いしても、興奮状態のシロ吉は譲渡に適していない危険な犬とされ、さらには多頭飼いしている人には渡せないと言われてしまい(4匹飼っている)りんちゃんちのお母さんが譲渡してもらうことは出来ませんでした。

このままではシロ吉が殺処分になってしまうかもしれない、どうしよう?!
と、途方に暮れながらfacebookで状況を投稿したら、知り合いから動物愛護団体だったら引き出せる可能性があることを教えてもらえました。

そして、沖縄ハッピーテイルズさんにご協力いただき、2月3日にセンターから引き出すことが出来ました。

沖縄ハッピーテイルズさんは一生大事にしてくれる家族へワンコを繋ぐ愛護団体です。

引き出してもらったシロ吉は、新しい飼い主さんを決める一歩を踏み出すことができました。

新しくつけてもらった名前は【コーラル】、サンゴのような色をしたシロ吉にピッタリな素敵な名前。
そして、その頃我が家にいた愛犬サンゴと同じ名前で、なんだかとても嬉しかったです。



と、喜んだのもつかの間

愛護センターから沖縄ハッピーテイルズさんのシェルターへの移動中、大変なことが起きてしまいました!

移動の際は、クレートに入っていたのですが、捕獲された時のトラウマか?狭いクレートの中にどうしても入っていたくないと、クレートの隙間から噛みちぎって穴をあけ、ドヤ顔で顔を出す始末…(汗)

クレートから顔を出すシロ吉
クレートから顔を出すシロ吉

ハッピーテイルズさん、さぞかし驚いたことでしょう(汗)
ということで、シロ吉くんは、そのままドッグスクール行きと相成ったのでありました。

シロ吉がお世話になったドッグスクールは、スカイドッグスクールさん、最初のシャワーの時にシャワーヘッドを噛み壊そうとするような問題児のシロ吉なのに、親身になって教育してくれました。

スカイドッグスクール

ハッピーテイルズさんもスカイドッグスクールさんに通って下さり、トレーニングを頑張るシロ吉の日々の様子をUPしてくれて、シロ吉が里親さんに巡りあえるように頑張ってくださいました。

なゆたさんとシロ吉
なゆたさんとシロ吉

そんな中、葛藤する気持ちをハッピーテイルズのなゆたさんが投稿した事がありました。

初めて「この仔を幸せにしてあげられるのか?」里親を見つけてあげるコトがこの仔の幸せなのだろうか?と、思っちゃう。でもね決まり上コレか死しかないから…コーラルがんばろーね。

シロ吉を見守っていた私も、彼女と同じ気持ちでした。
それしか道はないのだろうか?
シロ吉が今まで通りの場所で暮らしていく方法はないのだろうか?

私が飼う?

私が飼えば、りんちゃんちにも近いし、お散歩コースも変わらず環境をあまり変えずに暮らしてもらえる?
我が家には老犬のサンゴがいる…猫もいる…じゃあ、ベランダで飼う?
ベランダから脱走しないように脱走対策しなくちゃ!
ホームセンターに使えそうな網は無いか見に行こう!

色々模索していたところ、りんちゃんち(犬たちだけのコンテナ&前室のお家が資材置き場にある)を脱走できないよう強化して、りんちゃんたちと一緒に住まわせてもらえる事になりました。

我が家には迎え入れられないけれど、家族と一緒に暮らしていけるなら、シロ吉も安心だろう!
朝夕の散歩は私が担当しよう!
と、事が運び、シロ吉は晴れて地元に帰って来られることになりました。

2021年4月2日、二か月半ぶりに、いつもお散歩している吉の浦海岸で、シロ吉は家族と再会することができました。

久しぶりの家族との再会
久しぶりの家族との再会

シロ吉の家族たちは、シロ吉に駆け寄り、匂いを嗅ぎあって確認していました。

娘たちにかがれるシロ吉
娘たちにかがれるシロ吉

シロ吉、良かったね…

それから我が家に引き取るまでの2年間、りんちゃんちで暮らすシロ吉の新しい生活がスタートするのですが、これまたこれで、色々ありまして…

第二弾に続きたいと思います

つづく… <(_ _)>

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